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終助詞のイントネーションについて


中国人 さんのコメント
 (2006/02/12 22:25:04 -
E-Mail)

はじめまして 私は中国人です。今日本語を勉強してます。私は終助詞の「ね」と「よ」と「な」のイントネーションによく迷っています。私はネットで日本人に聞いたことがあったんですが、「普段意識せずに使って、わからないけど、一つの用法は二つ以上のイントネーションがありまして、→ と ↓は同じじゃないかな」って言ってくれました。

1「ね」と「よ」と「な」は相手に同意を示す場合「そうですね」と「そうですよ」と「そうだな」のイントネーションは何ですか?
2感嘆の場合 「ね」と「よ」と「な」のイントネーションは何ですか?
3同意を求める時、「ね」のイントネーションは何ですか?ちなみにたとえば この情報は話し手が100%知ってるなら「ね」は→・↓? よく分からないけど、情報に自信を持ってるなら 「ね」は ↑?
4相手が知らないことを伝達する時「よ」は ↑・↓ 分かったんだけど、相手が知らないことを伝達する時 「ね」と「な」のイントネーションは何ですか?
5禁止の時 たとえば 「行くな!」「行くなよ」のイントネーションは何ですか?
6「な」と「なぁ」は何か違いがありますか?言葉によって、たとえば ちょっと困った言葉なら 「しょうがないな↓」?「しょうがないな→」適当?「しょうがないな↑」うきうきの感じ? 
明るい言葉なら たとえば 「きれいだな」↑ 普通 ?「きれいだな」→ 適当? 「きれいだな」↓ 通じない?悲しい気持ち?
7「〜かな」と「〜かね」何か違いがある?イントネーションは何ですか?
8日本人はチャットルームでチャットしてる時、「ね」などのイントネーションを区別するために、何か表記詞がありませんか? 例えば 「ね〜」 「ね・・・・」など ありませんか?


中国人 さんのコメント
 (2006/02/12 22:28:56)

教えていただけますか?


中国人 さんのコメント
 (2006/02/12 22:37:49)

あ そうだ。「ね」と「よ」と「な・なぁ」ほかの用法があったら、イントネーションで例を取って教えてください お願いします


整理してみました

Oyanagi さんのコメント
 (2006/02/16 01:17:12)

こんにちは。管理人のoyanagiです。イントネーションについてのご質問ですね。
終助詞のイントネーションは日本語を勉強する人にとっては、普通の教科書だけではなかなか習得が難しいと思います。実際の会話を多く聞くことによって、どのような場面でどのように使われるかがだんだん理解できて、自分でも使えるようになると思います。それでも、基本的な知識はあったほうが学習がしやすいと思いますので、以下、私が知っている範囲でまとめておきます。ただ、アクセント、イントネーションは私の苦手な分野でして、ご質問をいただいて、昔使っていた英語話者向けのテキスト、参考書を引っ張りだしてきて、イントネーションを確認したりしましたが、それほど自信をもってまとめたわけではありません。詳しい方がいたら、フォローをお願いしたいと思います。

ご質問の内容にそくしてできるだけ簡潔に、そして例文をつけてまとめましたが、不明な点がありましたら、どうぞ遠慮なくご質問ください。私ももう少し調べてみたいと思います。

【以下の内容を読む際の注意点】
文末のイントネーションは、大きくわけて、上昇と「↑」、非上昇があります。そして非上昇には、自然に下がるものと、意図的に前の部分より下げて読む下降「↓」があります。厳密にはこの二つは区別しなければいけないのですが、以下の内容では、この二つを区別せずに「↓」という記号を使って書きます。

【質問1】について
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1「ね」と「よ」と「な」は相手に同意を示す場合「そうですね」と「そうですよ」と「そうだな」のイントネーションは何ですか?
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「そうです」という表現は相手の考えに同意(同調)する表現です。
相手の発話に対して、「そうです」だけで言い切っても不自然ではない場合もありますが、会話では、状況に応じて「ね」「よ」「な」を付けて使わないと不自然になることも多いです。

■「そうですね」は「↓」で、相手が求める同意に応じたり、(例1)
 相手の主張に同意したりします。(例2)

例1)「きょうは寒いですね」
    「ええ。そうですね(↓)」

例2)「わあ、これ安いですよ。一つ100円ですって」
    「あ、そうですね(↓)。これは本当に安いですね(↓)」

■「そうですよ」は通常「↑」で、相手の疑問に肯定的に答えます。(例3)

例3)「これは日本語の教科書ですか」
    「ええ。そうですよ(↑)」

相手の疑問に答える場合は、単に「ええ。そうです」と言うだけもいいのですが、『相手の知らないことをはっきり伝える』場合、「そうですよ」と言います。
「↑」だからといって『疑問』を表すわけではありません。疑問文と同じような上昇イントネーションにすることで、<聞き手の反応をうかがう>という態度が表れます。反対に「↓」で話すと、相手の考えと対立していることを相手にはっきり示す用法になります。(例4、5)

例4)「これは中国語の教科書ですか」
    「いいえ。日本語の教科書ですよ(↑)」
     ※相手の知らないことをはっきり伝えるという態度

例5)「これは安いから、買いましょう」
    「えっ! 高いですよ(↓)。」
     ※あなたは安いと思っているけど、私は高いと思っていると、
      対立する意見を述べる態度が表れます。

これを「そうですよ(↓)」にあてはめて考えると、相手の反応を考慮しない、ちょっと「突き放した」ような印象を与えます。嫌々ながら話すような例6は、「↓」がぴったりです。

例6)「もう一度聞きますけど、本当にわたしのことが嫌いなんですか」
    「ええ。そうですよ(↓)。 何度も言わせないでくださいよ(↓)」

■「そうだな」は、(「そうですな」という形では使われず、)主に男性が使うくだけた表現ですが、基本的な用法は上の「ね」と同じで、
 「↓」で、相手が求める同意に応じたり、(例7)
 相手の主張に同意したりします。(例8)
 ※ただ、「ね」と比べると、<独り言のような話し方>という印象を与えます。

例7)「きょうは寒いね」
    「うん。そうだな(↓)」

例8)「わ、これ安いよ。一つ100円だって(さ)」
    「あ、そうだな(↓)」

※「そうだな(↑)」という言い方もありますが、上の用法とは異なります。
形の上では、相手に同意を求めながら、実は、相手に自分の主張を押し付けるような態度が表れます。これは「↓」の用法とは異なります。

例9)上司が部下を厳しく責める
   「お前がミスをした。そうだな(↑)。正直に言ってみろ」


【質問2】について
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2感嘆の場合 「ね」と「よ」と「な」のイントネーションは何ですか?
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まず上に書いたことをまとめておくと、
・聞き手に対して<同意・同調>の態度が表れるのが「〜ね」
・聞き手に対して<聞き手の知らないことをはっきり伝える>
 または<対立する考えを述べる>態度が表れるのが「〜よ」
・「〜ね」と同じだけれど、<独り言>のような印象を与えるのが「〜な」です。

■「〜な(あ)」

「感嘆」といのは、聞き手に対して何か求めるような態度ではなく、ある対象を見たり聞いたりして、それに反応して自分自身に向けて話すものです。ですから、感嘆の用法といった場合には、通常「〜な」のことを指します。イントネーションは上と同じく「↓」で、「なあ」と語末を伸ばして話すことも多いです。(例10〜12)

例10)花を見て
   「わあ、きれいだな(↓)」

例11)「わたしもあんな大きな家に住みたいなあ(↓)」

例12)「彼、よくあんな難しい問題が解けるなあ(↓)」

※「〜だな」は男性が主に使うくだけた言い方です。女性であれば、(例10)は「わあ、きれい!」と終助詞なしに言うか、「わあ、きれいだわ」と「〜わ」を使うか、次のように「〜ね」を使うことになります。

■「〜ね(え)」

「〜ね」の使用は聞き手がいることが基本ですが、「〜な」と近い用法を持っていますから、聞き手を意識しながらも、自分自身に話すように「感嘆」の気持ちを言い表すことができます。つまり、感嘆すべきものがあれば、そのような気持ちが、感嘆の対象に向けて話される一方で、それは他の人にも共有されているとみるからだろうと思います。
イントネーションは「↓」で同じです。(例13)

例13)花を見て
   「わあ、きれですねえ(↓)」
    ※「あなたもそう思うでしょう」という態度がうかがえる。

■「〜よ」

私の持っている辞書で終助詞の「〜よ」に「感嘆」の用法を挙げているのはありません。
「〜ね」は上に書いた説明のように感嘆につながるものを持っていますが、「〜よ」はその基本的な用法が「感嘆」の用法とはあわないからだろうと思います。
しかし、相手の知らないことを知らせるという基本的な働きと感嘆が同時に成立することはあると思います。(例14、15)
イントネーションは、「↓」になります。

例14)化粧をして見違えるほどきれいになった彼女を目の前にして
    「うわー、きれいだよ(↓)」
      ※「今の君は、君が想像できないほどきれいだ
       ということを知らせる」態度が表れます。

例15)本人はそのすごさに気がついていない場合
    「すごいよ(↓)、すごいよ(↓)、これって世界記録だよ」

次の例は、感嘆と言っていいのかどうかわかりませんが、聞き手は確かに存在するのですが、まるでひとり言のように話すこともあるような気がします。

例16)「あ〜あ。おれもあしたで40歳か。月日がたつのは本当に早いよ(↓)」


【質問3】について
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3同意を求める時、「ね」のイントネーションは何ですか?ちなみにたとえば この情報は話し手が100%知ってるなら「ね」は→・↓? よく分からないけど、情報に自信を持ってるなら 「ね」は ↑?
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質問1とも関連しますが、「↓」「↑」のどちらを使っても文ができます。
「↓」を使えば、「相手も同じ情報を持っている」と考えて、同意を求める場合で、(例17)
「↑」を使えば、「相手も同じ情報を持っている」と考えて、確認をする場合です。(例18)

おそらく質問3で使っている「同意を求める」というのは、上の「確認をする」場合のことではないでしょうか。
時というのは、「確認」の用法のことを指しているのだろうと思います。この場合、「〜ね」のイントネーションは上の「同意」とは反対で、「↑」となります。

例17)「あ、それは日本語の教科書ですね(↓)」 
      「ええ」
    「ちょっと見てもいいですか」
      「ええ。どうぞ」

例18)「これは日本語の教科書ですね(↑)」
     「はい。そうです(よ)」/「いいえ。ちがいます(よ)」

聞き手が100%確信を持っているのなら、理屈の上では、確認をする必要がないわけですが、実際そのような場合でも、確認するのであれば、やはり「〜ね(↑)」となります。確認ではなく、自分が確信を持っていることに同意を求めるなら、基本どおり「↓」となります。


【質問4】について
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4相手が知らないことを伝達する時「よ」は ↑・↓ 分かったんだけど、相手が知らないことを伝達する時 「ね」と「な」のイントネーションは何ですか?
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■「〜よ」と「〜ね」

相手が知らないことを伝達する場合は、通常「〜よ」が使われますが(例19)、「〜ね」が使われる場合もあります。
それは、「〜よ」を使って相手が<無知>であるという印象を与えるのを避けるために、「〜ね」を使って相手に配慮するという態度を表すのだろうと思います。(例20)この場合も、「確認」ではないので、イントネーションは「↓」となります。

例19)それが何かわからず、不思議そうにしている山田さんに向かって
    「ああ、それは中国のお菓子ですよ(↑)」

例20)それが何かわからず、不思議そうにしている人に向かって
    「ああ、それは中国のお菓子ですね(↓)」

■「〜な」

「〜な」は独り言のように話すという態度が出るので、相手が知らないことを、相手に向かって話しかけるという場合には、あまりふさわしくありません。もし使うのであれば、やはり基本の用法と同じように、イントネーションは「↓」となります。

例21)それが何かわからずに不思議そうにしている人に向かって
    「あ、それは中国のお菓子だな(↓)」

例えば、殺人現場に警官や刑事が集まっている場面で、死体を調べていた刑事が次のように話す場合は、自身に向かって話していると思われますが、当然近くにいる人の耳にも入るので、他の人への伝達がまったくないわけではないでしょう。(例22)

例22)「う〜ん。これは、胸の刺し傷が致命傷になったな(↓)」


【質問5】について
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5禁止の時 たとえば 「行くな!」「行くなよ」のイントネーションは何ですか?
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禁止の「〜な」は「↓」です。「〜なよ」と二つ並べる場合は、「↑」も「↓」もあります。

■「〜なよ(↑)」

 これから(将来)のことについて、その行動を禁止する場合です。念を押して言い聞かせるような場合によく使われます。

例23)
   「おい、わかったか ぜったいに話すなよ(↑)。 話したら、ただじゃおかないぞ」

例24)「もう二度とこんなことはするなよ(↑)」

■「〜なよ(↑)」

 すでにしてしまったことか、いましようとしていることについて、その行動を禁止する場合です。

例25)窓を開けた人に向かって
    「寒いよ。開けるなよ(↓)」

例26)たけしという友人にうちに帰ろうとしたときに
    「たけし、まだ帰るなよ(↓)。寂しくなるじゃないか」



【質問6】について
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6「な」と「なぁ」は何か違いがありますか?言葉によって、たとえば ちょっと困った言葉なら 「しょうがないな↓」?「しょうがないな→」適当?「しょうがないな↑」うきうきの感じ? 
明るい言葉なら たとえば 「きれいだな」↑ 普通 ?「きれいだな」→ 適当? 「きれいだな」↓ 通じない?悲しい気持ち?
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一般的に、終助詞に「長音」が加わったものは、強調になります。詠嘆の場合は、そうなることのが普通です。
「長音」の表記は特に定められているわけではありませんが、書き言葉では、「あ列」の長音は「あ」を加えますから、「〜な」は「〜なあ」となります。しかし、話し言葉を書き留めるという意識が働くと、「なぁ」のように小さい「あ」を使ったり、「なー」のようにカタカナの長音記号を使うこともよくあります。


【質問7】について
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7「〜かな」と「〜かね」何か違いがある?イントネーションは何ですか?
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まず、「〜かね」は使う人(立場)が限られます。通常は年配の男性が使う表現で、目下に人に対して「尊大」な態度で話しているという印象を与えます。それに対して、「〜かな」は広く一般的に使われる終助詞です。
最初に「↓」で使う場合をペアにして挙げておきます。

■疑問を持っていることを相手に伝える

例27)「今日の会議は何時からかな(↓)」
例28)「今日の会議は何時からかね(↓)」(上司が部下に聞くような場合)

■疑念に思っていることを相手に伝える

例29)「そんなやり方でうまくいくかな(↓)」
例30)「そんなやり方でうまくいくかね(↓)」

■確認(依頼の表現と一緒に)

例31)「君も一緒にやってくれるかな(↓)」
例32)「君も一緒にやってくれるかね(↓)」

■願望(「〜ない」に続けて使う)

例33)「早く景気がよくならないかな(↓)」
例34)「早く景気がよくならないかね(↓)」

■自分自身の行動について(自分自身に問いかけている)
 ※「〜かね」はなし(:話しかける目下の存在がないから)

例35)「さあ、食事にしようかな(↓)」「今日は何を食べようかな(↓)」

※自分自身に問いかける気持ちが強くなると、「↑」も使われます。
    

次に、「↑」で使う場合です。
これは、相手にはっきりと質問や疑問を投げかける場合です。答えを期待しているのですが、自分は優位の立場にあって、その答えを余裕をもって待っているという態度が表れます。この場合であっても、「〜かな」は友達同士でも使えますが、「〜かね」はやはり上と同じような立場の人でないと使えません。

■質問や疑問を投げかける

例36)(友人に向かって)
    「この問題、君に解けるかな(↑)」
     ※「↓」で言えば、単に疑問があることを伝える態度ですが、
      「↑」で言えば、質問する側に余裕の表情がうかがえます。
       話し方によっては、「君にはできないよ」という態度が表れます

例37)(子供に向かって)
    「ねえ、お嬢ちゃん、ママはいまどこにいるのかな(↑)」
     ※このように子供に向かって使う場合は、「相手に優しく接して、答えを待つ」という印象を与えます。

例38)「一体この企画のどこが新しいのかね(↑)」
     ※「↓」で言えば、普通に(尊大な態度で)疑問があることを伝える態度ですが、
      「↑」で言えば、<詰問調>になります。

例39)「君は、社長の考えに反対だと言うのかね(↑)」
     ※表現によっては、この<詰問調>が強まり、相手を責めるという態度が表れます。


【質問8】について
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8日本人はチャットルームでチャットしてる時、「ね」などのイントネーションを区別するために、何か表記詞がありませんか? 例えば 「ね〜」 「ね・・・・」など ありませんか?
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イントネーションを明示するのであれば、「↑」を示すために「?」をつけたりすることはあるでしょう。それ以外には、顔マークなどを使ってどういう態度かを示すこともあるでしょう。文末だけでなく、たとえば、文頭に「あれ?」とか「あ〜あ」などの話者の発話態度を示す言葉が入っていれば、それで文末のイントネーションも類推できるでしょう。
わたしは、ほとんどチャットをしなので、この方面のことはあまり知りません。若い人はもっといろいろな手段でうまくコミュニケーションをしているのではないでしょうか。


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以上ですが、歳後のこのまとめをするにあたって参考にしたものを紹介しておきます。
1)「現代日本語文法概説』庭三郎
   http://www.geocities.jp/niwasaburoo/index.html
   http://www.geocities.jp/niwasaburoo/19shuujosi.html (終助詞)
2)『文末語気詞とイントネーション』(楊暁安 久井恭子)
   http://libro.do-bunkyodai.ac.jp/ronshu/Ronsyu_No5/Bunkyoudai_Ronsyu_No5/03YANGandHISAIa.pdf
3)『中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック』(スリーエーネットワーク)
   p.558-563(文法と音声の関係)

1)は終助詞の用法が(一部ですが)イントネーションの情報もあわせてコンパクトにまとめられています。文法について何か知りたいとときはとても役に立つサイトです。終助詞の全体像はこのサイトの記述を参考にしましたが、内容の解釈に誤りがあるかもしれません。文責はすべてoyanagiにあります。

2)は、今回の質問があって、中国と日本語の文末イントネーションの違いについてネットを検索して発見しました。なかなかおもしろい内容でした。質問された方も中国人のようなので、専門的な解説に興味があれば、読んでみてください。

それから、最後の質問ですが、「それ以外の用法」は、もし手元に辞書があるなら、まずそれを確認して、わからないことについて、どんな点がわからないのかを書いて投稿していただけますか。終助詞の用法は詳しくみるよとすると、なかなかやっかいなので・・・。


中国人 さんのコメント
 (2006/02/16 13:41:47)

Oyanagiさん 分かりやすく教えてくれた ありがとうございました 私は日本語のレベルが低いので、失礼なところがあれば、気にしないでください。

さて 1終助詞の「ね」と「よ」と「な」のイントネーションについて 平らの音調「→」はよく見つかりました。
ラジオとか、インタビューとか
例えば:
「大丈夫ですよね → 」 「 〜と思いますね→ 」 「はい そうですね →」とか 良く聞きました。 →はどういうことですか?「→」と[↓」同じですか?
2「〜ばいいな」 「〜ほしいな」のイントネーションは何ですか?「〜いいな ↑ うきうきな時? →適当? ↓自信なし?」
3「な・なぁ」感嘆の用法 「いいなぁ↑」がありますか?それとも 感嘆は「な・なぁ」のイントネーションすべて ↓?
4イントネーションは言葉と気持ちによって、一つの用法はいくつのイントネーションがありますって正しいですか?
ちなみに Oyanakiさん MSNがありますか?あったら教えていただけますか?
www.changjin_3678@msn.com ← これは私のメッセです


中国人 さんのコメント
 (2006/02/16 13:51:33)

5 「〜な・なぁ」は何の用法イントネーションは「↑」?
何の用法は「→」?何の用法は「↓」?
教えてください
ちょっと質問が多いので すみません


中国人 さんのコメント
 (2006/02/17 19:26:37)

6「ね」のイントネーションは「↑」なら 確認以外の用法がありますか?例えば 
頑張ってね ↑なら 相手どういう感じですか? 「↓」なら?[→」なら?
「ね」は確認 疑問の以外は[↑」なら 人に優しい感じですか?
 またね ごめんね じゃね 元気でね 寝ますね 行きますね のイントネーションは何ですか?
↑ なら 相手に優しい感じですか?
教えてください


中国人 さんのコメント
 (2006/02/17 19:48:19)

7感嘆の用法なら「な・なぁ」は
普通「な」↑ 「なぁ」↓?
例えば 「いいな↑」?「いいなぁ↓」?
例えば 「きれいだな↑」?「きれいだなぁ↓」?


追加の質問について

Oyanagi さんのコメント
 (2006/02/19 01:16:02)

こんにちは。oyanagiです。前回は、ちょっと難しい言葉を使いすぎたようです。反省しています。
さて、追加でいただいたご質問にお答えします。もし説明が難しい、わかりにくいところがあったら、また質問してください。

なお、メッセンジャーの使用については公開しておりません。申し訳ありませんが、ご質問はこの掲示板でお願いします。

【追加質問1】について
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1終助詞の「ね」と「よ」と「な」のイントネーションについて 平らの音調「→」はよく見つかりました。
ラジオとか、インタビューとか
例えば:
「大丈夫ですよね → 」 「 〜と思いますね→ 」 「はい そうですね →」とか 良く聞きました。 →はどういうことですか?「→」と[↓」同じですか?
----------------
最初の投稿にも書きましたが、イントネーションの種類を分類は実際はもっと細かくすることができます。前回は、最初の注意に書いたとおり、最低限の分類として

「↑」上昇
「↓」非上昇(「自然に下降する」か、意図的に「下げる」)

の二つにわけました。

問題は、この「↓」=「非上昇」の扱いです。最初の投稿では、この「非上昇」に次のようなものも含めました。

(ア)自然に下がるもの(何も特徴をつけないで言い終わる場合)
(イ)<ピッチ曲線>をみると、やや上昇しているが、いわるゆ「疑問」を表す「↑」とは
   異なり、表現効果としては(ア)とほぼ同じになるもの
(ウ)意図的に下げるもの

   注:ピッチ曲線:測定器械を使って、音の高低を示したグラフ

ということで、「大丈夫ですよね→」も「〜と思いますね→」も「はい、そうですね→」という言い方も存在します。
★上の分類では、(ア)と(イ)の場合に、イントネーションを示す記号として「→」を使うこともあります。

同意を求めるという用法では、意図的に下げる(ウ)の「↓」と比べて、(ア)(イ)は、軽く聞き手の注意を引きつけるような場合によく使われます。

【追加質問2】について
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2「〜ばいいな」 「〜ほしいな」のイントネーションは何ですか?「〜いいな ↑ うきうきな時? →適当? ↓自信なし?」
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「〜な(あ)」は、(聞き手がいなくて、一人で話している場合は、)最初の投稿の「感嘆」の用法で示したように「非上昇」です。
上の説明で言うと、(イ)のように、やや上昇で言うことも多いです。そのほうが話し手が期待しているという気持ちが強く表れます。また、聞き手に向かって話している場合は、このほうが多いでしょう。
「うきうき」という気持ちは、<音質>(声の質)とも関係していて、イントネーションだけでは断定できませんが、やや上昇調で言うほうが、そのような気持ちを表せるでしょう。

ちなみに、「上昇(↑)」で、(=確認を求める「〜ね」と同じような、短く急に高くなるイントネーションで)言うこともありますが、普通の話し方ではありません。聞き手に対して、何か甘えたような(場合によっては、子どもっぽい)態度を示す話し方になると思います。


【追加質問3】について
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3「な・なぁ」感嘆の用法 「いいなぁ↑」がありますか?それとも 感嘆は「な・なぁ」のイントネーションすべて ↓?
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最初の投稿にも書いたように、「感嘆」というのは、聞き手に向かって何か働きかけるものではありません。ですから、一人で自分に向かって話すのであれば、「非上昇」になります。
今回の説明で言えば、(ア)(イ)(ウ)です。(イ)の場合には、実際には、やや上昇して聞こえる場合もあると思います。

また、これも上の質問3の説明と同じように、「上昇(↑)」で、(=確認を求める「〜ね」と同じような、短く急に高くなるイントネーションで)言うこともありますが、普通の話し方ではありません。聞き手に対して、何か甘えたような(場合によっては、子どもっぽい)態度を示す話し方になると思います。


【追加質問4】について
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4イントネーションは言葉と気持ちによって、一つの用法はいくつのイントネーションがありますって正しいですか?
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今回の投稿の一番はじめに書いたように、イントネーションの分類は、もっと細かくわけることができます。
上がる、下がるだけでなく、文末が長くなるか短いか、全体に高いか、低いかなど。
ですから、同じ「同意を求める」でも、それを表すイントネーションが一種類というわけではりません。
しかし、イントネーションが変われば、やはり話し手の態度も微妙に変わるわけですから、大きな分類では「同意を求める」ということは同じでも、詳しくみると、その態度に微妙な差があることは確かです。


【追加質問5】について
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「〜な・なぁ」は何の用法イントネーションは「↑」?
何の用法は「→」?何の用法は「↓」?
教えてください
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この質問の意味がちょっとわかりません。

「〜な・なぁ」の「感嘆」以外の用法にどんなものがあって、
どんなイントネーションなのか?

という質問でしょうか。

【追加質問6】について
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6「ね」のイントネーションは「↑」なら 確認以外の用法がありますか?例えば 
頑張ってね ↑なら 相手どういう感じですか? 「↓」なら?[→」なら?
「ね」は確認 疑問の以外は[↑」なら 人に優しい感じですか?
 またね ごめんね じゃね 元気でね 寝ますね 行きますね のイントネーションは何ですか?
↑ なら 相手に優しい感じですか?
教えてください
----------------
「ね」は、いろいろな「表現文型」につけることができます。
・依頼・お願い・指示「〜て」「〜てください」+「ね」
・断定留保「〜だろう」「〜でしょう」+「ね」
・勧誘「〜ましょう」+「ね」
・推量を表す表現文型
 「〜(し)そうだ」+「ね」
 「〜ようだ」+「ね」
 「〜らしい」+「ね」
 「〜かもしれない」+「ね」
 「〜はずだ」+「ね」
ほかにもいろいろありますが、「ね」だけに注目すれば、やはり基本どおりに、
★自分と相手が同じ知識・情報を共有していることを
 <確認>したり   =「↑」上昇イントネーション
 <同意>したり   =非上昇イントネーション
 <同意>を求めたり =非上昇イントネーション
することです。
ですから、「ね」の基本用法と、それと一緒になっている「表現文型」の用法とをきちんと区別して、その上で、”いっしょになると、どうなるのか”を考えてみるのがいいと思います。

そこで、ご質問の「表現文型」を考えると、次のようなことが言えると思います。

■「依頼・お願い・指示(〜て)」+「ね」

依頼をするということは、その依頼内容の動作を、相手はまだしていないということです。
つまり、相手(=聞き手)は、それをすることをまだ了解していないということです。正確に言えば、
1)まったく知らない場合
2)それをするだろうと推測はできるが、了解してない場合
のどちらかです。
1)の場合は、終助詞を使わないで、例1のように言うのが普通です。
2)の場合に、「確認」のために、例2にように「〜てくださいね」「〜てね」が使われます。

例1 Aさん「書類ができましたが、どうすればいいですか」
   Bさん「それじゃ、それを○○にファックスしてください/ファックスして」

例2 Aさん「それじゃ、これを○○にファックスしておきます」
   Bさん「ええ。できるだけ早くしてくださいね/してね(↑)」

※依頼の場合は、このように「確認」の「ね」を使って、自分の依頼内容をお互いが了解していることを確認することができますが、「命令」になると、これができません。命令というのは、依頼と違って、”相手(=聞き手)が明らかにそれをしようと思っていない”と考えられる場合だからです。(例3)

例3 Aさん「それじゃ、これを○○にファックスしておきます」
   上司  ×「できるだけ早くしろね(↑)」

この場合は、相手の考えていることと自分(話し手)の考えていることに、ギャップ(食い違い)があるわけですから、「よ」を使わなければいけません。

例4 Aさん「それじゃ、これを○○にファックスしておきます」
   上司  ○「できるだけ早くしろよ(↑)」

ということで、ご質問の「がんばってね」は。(慣用表現ではありますが、)依頼表現と同じと考えることができると思います。ですから、イントネーションは「↑」となります。

■<自分>の行動の情報を伝える場合

「寝ますね」「行きますね」というのは、普通は、
「それじゃ、寝ますね」
「それじゃ、行きますね」
のように、ある会話の最後に、これからとる自分の行動を最終的に相手に伝える場合です。
このような場合は、「確認(↑)」ではなくて、最終的に合意している内容を相手に知らせる用法になりますから、基本の用法の「同意を求める」と同じだと考えられます。
つまり、「自分のこれからする行動については、あなたはもう了解していますね」ということになります。ですから、「非上昇(→/↓)となります。

■謝罪の慣用表現

「ごめん」「ごめんなさい」
「すみません」「すみませんでした」
「申し訳ありません」「申し訳ありませんでした」
は謝罪に使われる慣用表現です。
本当に謝罪の気持ち素直に表す場合は、これらの表現に「ね」をつけない方がいいです。

この場合の「ね」は、自分が謝罪の気持ちをもっていることを『あなたに理解してほしい』(=共有してほしい)という態度が表れます。ですから、使い方によっては、
★(いい意味で)非常に「親しみ」が出る場合もありますし、
★(悪い意味で)「なれなれしい」という印象を与える場合もあります。

この「ね」は基本の用法の「同意を求める」と同じですから、イントネーションは「非上昇(→/↓)」です。
しかし、「ごめんね」「ごめんさないね」の「ね」については、「ごめん」がもともと親しい関係に使う表現なので、上昇の「ね(↑)」で、もっとその親しさを強める、(この場合は「甘え」のような態度を表す)ことができると思います。

■別れの慣用表現

「じゃあね」は、別れるときに使われる慣用表現です。

上の、<自分>の行動の情報を伝える場合、にも書きましたが、会話の最後で、これからどうするのかをお互いに確認しあう表現です。もともと「(それ)じゃあ(またあした会いましょう)ね」「(それ)じゃ、(またあどで会いましょう)ね」のような内容が簡略化されて「じゃあね」となったと考えれば、この「ね」も「同意を求める」という基本用法と同じと考えればいいでしょう。
ですから、イントネーションは、「非上昇(→/↓)」です。

しかし、別れることがわかっていても、相手が別れたくないと思っているような場合に、「これでお別れですよ、いいですか」という「確認」の気持ちを込めて、「じゃあね(↑)」のように上昇のイントネーションを使うこともできます。


【追加質問7】について
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7感嘆の用法なら「な・なぁ」は
普通「な」↑ 「なぁ」↓?
例えば 「いいな↑」?「いいなぁ↓」?
例えば 「きれいだな↑」?「きれいだなぁ↓」?
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追加質問1、2に書いたとおりです。


以上です。
今回、新たに参考にした図書は次の二つです。(参考書によって、イントネーションの分類は違いますね)
この2)はテープも別売で出ていて、アクセントやイントネーションを学習するのにはいいと思います。
このようなものが中国語のテキストにもあるといいのですが。
ただ、書店に確認したところ、荒竹出版からは既に絶版になり、書店の在庫のみとなっているそうです。
このシリーズはとても気に入っていたので残念です。

1)『文法と音声』音声文法研究会編(くろし出版)
    6「文末詞と文末イントネーション」小山哲春
   12「終助詞とイントネーション」片桐恭弘

2)『外国人のための日本語例文・問題シリーズ12 発音・聴解』荒竹出版
   第2節「イントネーションの種類」


終助詞のイントネーションについて (1)」へ続く。


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