直接受け身と間接受け身 [コメントする]

直接受け身と間接受け身


過去ログ(管理人) さんのコメント
 (2003/10/14 13:29:53)

※これは過去ログを整理したものです。(管理人)

[370] 受身形について 投稿者:イーヨー 投稿日:02/05/04(Sat) 21:30

こんばんは。受身について質問があります。
授業で、受身形の練習をしました。その後、「兄が、妹のケーキを食べました。」の文から、「妹は兄にケーキを食べられました。」という答えをみちびきだしたかったのですが、
学生からは、「妹のケーキは兄に食べられました。」という解答を頂いて、『「妹のケーキが兄に食べられました。」でもいいですか。』という質問を受けました。これらは、正しいでしょうか。また、「が」になる時の説明はどのようにしたら、よいでしょうか。
「〜は〜に〜を〜された。」の形だけを、覚えてもらう方が、いいのでしょうか。宜しくお願いします。
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[371] Re: 受身形について 投稿者:イラヒ 投稿日:02/05/07(Tue) 05:32


> 授業で、受身形の練習をしました。その後、「兄が、妹のケーキを食べました。」の文から、「妹は兄にケーキを食べられました。」という答えをみちびきだしたかったのですが、
> 学生からは、「妹のケーキは兄に食べられました。」という解答を頂いて、『「妹のケーキが兄に食べられました。」でもいいですか。』という質問を受けました。これらは、正しいでしょうか。
>
> 「〜は〜に〜を〜された。」の形だけを、覚えてもらう方が、いいのでしょうか。宜しくお願いします。
はじめまして。いつもこのホームページを見ていろいろ参考にさせていただいております。まだ誰もレスをつけないようなので、コメントさせていただきます。
日本語教育に限らず、教育と名の付くものは教師が揺れていては授業が成り立たないと思います。イーヨーさんが、「〜は〜に〜を〜された」の文型を教えるという授業の目的を立てたのなら、それをちゃんと教えるべきでしょう。
 「妹のケーキは兄に食べられました」という文は間違いではありませんが、日本語では、妹が、残念だ、くやしいと思っていたら、「妹は兄にケーキを食べられた」と表現するのが普通でしょう。「妹」を「わたし」に置き換えるとその悔しさがより強く伝わりますね。
「私は兄にケーキを食べられた」
「私のケーキは兄に食べられた」では、どうでもいいみたいな感じですね。
「先生は私を誉めました」
これなら、もとの文のヲ格を主格にして、もとの文の主格に「に」を付けて、動詞のナイ形に「れる・られる」をつけるという機械的操作で受け身が作れます。でも日本語の受け身はもっと奥が深いですよね。イーヨーさんは次の段階の受け身を教えたいわけですよね。
私はずっと海外で教えていますが、できるだけ媒介語を使わず、生徒にいろいろ類推させて、生徒の自ら学ぶ力を引き出すようにしています。おそらくイーヨーさんも生徒の自主性を尊重したいと思っているのでしょう。でも、
絶対に教師が教えなければいけないことがあります。その時間に自分が何を教えたいのか、それをはっきりさせていれば、生徒がこちらの期待する答えと違うことを言ってきた場合にも迷わず対応できるのではないでしょうか。
ついでですが、教科書は何をお使いですか。私は「みんなの日本語」を使っています。この教科書に沿って授業を進めると、
1、先生は私をほめました。→私は先生に誉められました。
2,警官は私に名前と住所を聞きました。→私は警官に名前と住所を聞かれま                    した。
3,弟が私のパソコンを壊しました。→私は弟にパソコンを壊されました。
(以下略)
となります。
2と3は受け身文になったとき、同じ「〜は〜に〜を〜られる」となりますが、もとの文は違います。「雨に降られる」「子どもに泣かれる」など、自動詞の受け身は「迷惑の受け身」と言われています。3は他動詞ですがこれも「迷惑の受け身」と言ってよさそうですね。
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[402] Re: 受身形について 投稿者:ワラビー 投稿日:02/06/17(Mon) 17:29

> こんばんは。受身について質問があります。
>
> 授業で、受身形の練習をしました。その後、「兄が、妹のケーキを食べました。」の文から、「妹は兄にケーキを食べられました。」という答えをみちびきだしたかったのですが、
> 学生からは、「妹のケーキは兄に食べられました。」という解答を頂いて、『「妹のケーキが兄に食べられました。」でもいいですか。』という質問を受けました。これらは、正しいでしょうか。
>
受身全般についてはイラヒさんが上手に説明していますが、日本語の受け身を教える時の一つのポイントは、受身文の主語は原則として有情物(人や動物)でなければならず、モノは主語になれないことをキチンと説明することだと思います。ですから「ケーキが食べられた」はかなり不自然で、通常は「妹がケーキを食べられた」となります。これは持ち主の受身ともいわれ、迷惑の受身の一種です。
持ち主の受身は日本語では多用されますから、しっかりと教えたほうがいいのではないでしょうか。
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