副詞「すぐに」「突然」「急に」「さっそく」 [コメントする]

副詞「すぐに」「突然」「急に」「さっそく」


管理人 さんのコメント
 (2006/04/24 00:33:32)

※これは間違って投稿されたものを、管理人の判断で処理したものです。以下にオリジナルの投稿をコピーしておきます。
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副詞について

あむげ さんのコメント
 (2006/04/19 15:58:54 - E-Mail)

こんにちは!
はじめまして。本当に素敵なサイトですね!

質問なんですが、副詞について教えて頂きたいんですが、例えば、すぐに、突然、急に、さっそく、とたん、等。。。私は留学生です。

色々、調べてみましたが、やはり難しかったので。。。

似ているのに。。。宜しくお願い致します。


類義語の意味の違いの考え方

oyanagi さんのコメント
 (2006/04/24 03:08:12)

あげむさん、勉強部屋の掲示板へようこそ。管理人のoyanagiです。

意味が似ている言葉についてのご質問ですね。
このような言葉の意味/使い方の違いを知るためには、例文がたくさん載っている辞書か参考書を読むのがいいと思います。例文を見て、どんな場合に使えて、どんな場合に使えないのかがわかれば、意味の違いもある程度見えてくると思います。

今回は「副詞」についてですから、それが修飾する動詞がどのようなものか(:どんな事態を表しているか)をよく観察することと、話し手がどのような気持ち、態度でそれを使うかを考えことが必要です。以下に、考え方を整理してまとめておきましたので、今後、自分で考えるときに役立ててください。

■「すぐに」と「さそく」

 ★ポイント1★
 「中立的な言葉」と「態度・気持ちが入る言葉」

日本語の勉強をしてて、初級のときに勉強する言葉は、基本的な言葉です。
「すぐ」という言葉は、『あまり時間がたたないで(・・・する/・・・起こる)』という意味で、幅広く使える言葉です。話し手の気持ちや態度はほとんど入らなくて、中立的に使える言葉です。

例1)きのうは授業が終わって、すぐに帰りました。
例2)プレゼントをもらって、すぐに箱をあけて中を見た。
例3)きのう買ったおもちゃが、すぐにこわれた。
例4)その問題は、すぐに答えがわかった。

「さっそく」という言葉は、『すぐに』という意味を持っていますが、中立的な「すぐに」と違って、話し手の気持ち・態度が表れます。
 『早くしたい・しようと思っていること/期待されていることを<すぐに>する』という態度です。
ですから、上の例文では、2)が「さっそく」と言い換えができます。そして、2)は「さっそく」を使えば、上に書いた気持ちが表れます。
他の例文では、このような気持ちを表すものではありませんから、「さっそく」は使えません。「さっそく」が使われる文には次のようなものがあります。

例5)友達に教えてもらったお店にさっそく行ってみた。
例6)「これで説明は終わりです。では、さっそく一つやってみましょう」

■「すぐに」と「突然」「急に」
 ★ポイント2★
  事態・出来事のどこに焦点をあててみるか

「突然」と「急に」も、少し使い方が違いますが、まずはこれを同じグループだと考えて、この二つと「すぐに」の違いを考えます。

まず、次の例文を比較してみましょう。

   (走っている電車について)
例7)すぐに止まった。
例8)突然止まった/急に止まった。

7の文は、例えば「非常ブレーキをかけたら、すぐに止まった」のように、《何かして、その時点からあまり時間がたたないで起こった》とみる場合です。
一方、8の文は、例えば、「通勤の途中、電車が(急ブレーキをかけて)突然止まった」のように《予想外のこと(=出来事/変化)が短時間のうちに起こった》とみる場合です。

ですから、「電話したら、すぐに来てくれた」や「薬を飲んだら、すぐになおった」のような文では、「突然」「急に」を使うことはできません。

このように同じ事態でも、どのようにそれをみるかで、表現する方法(どんな副詞を使うか)が違います。
何かを食べた後に、おなかが痛くなった場合でも、二つの言い方が可能です。

例9)食べ終わって、すぐにおなかが痛くなった。
例10)食後、急に/突然おなかが痛くなった。

9は、食べ終わって、あまり時間がたたないで起こったということ
10は、予想外の事態(=変化)が短時間のうちに起こったこと
に焦点を当てています。


■「突然」と「急に」
 ★ポイント2★
    +
 ★ポイント3★
  意味の重なりをみる

まずどちらも言える文を考えます。

例11)急に/突然 雨が降ってきて、あわてて建物の中に入った。
例12)さっきまで楽しく歌っていたと思ったら、
    急に/突然 泣き出した。

「突然」と「急に」は、上にも書いたように、《予想外のこと(出来事/変化)が短時間のうちに起こった》ことを表します。

次に、「突然」より「急に」のほうが自然になる文を考えます。

例13)花子は中学に入って、急に背が伸びた。
例14)彼がコーチになって、あのチームは急に強くなった。

上の例文は、「突然」を使うことは可能ですが、「急に」のほうが自然です。
それは、「背が伸びる」ことも「(チームが)強くなる」も、普通は時間の幅がある《(変化の)過程》だからです。「急に」には、このように、《大きな変化が短時間のうちに起こる》ことも表すことができるし、前に示した11、12のように、《一瞬のうちに予想外の出来事が起こる》ことも表すことができます。
でも、「突然」は、普通は、《一瞬のうちに予想外の出来事が起こる》ことだけを表します。

このように、「急に」のほうが意味の範囲が広くて、突然のほうが狭くなっています。
ポイント2とポイント3についてまとめると、次のようになります。

 「急に」:状況/事態の変化の仕方に焦点を当てる
      ※変化の過程も、一瞬の事態の成立にも使える

 「突然」:予想外の事態の成立に焦点を当てる
      ※一瞬の事態の成立にのみ使える

どちらも使える場合でも、上に書いたように、どこに焦点をあてているかが違うので、伝えるニュアンスも違ってきます。

例15)娘が(急に/突然)病気になった。

 「急に〜」:短時間のうちに、健康な状態から病気の状態に大きく変化したことを伝える。

 「突然〜」:何も前触れがなく、病気になってしまったことを伝える。


■「とたん」について

辞書には、「途端」という言葉で登録されていると思いますが、通常は、次の文のように「〜た途端」という形式で使われます。基本的な意味は、「〜と、すぐに」ですが、文の内容によっては、「突然」(「〜と、突然」)、「急に」(「〜と、急に」)の意味と同じになります。

例16)家を一歩出たとたん、雨が降り出した。
例17)太郎は終わりのベルが鳴ったとたん、教室を飛び出した。
例18)立ち上がったとたん、頭がくらくらした。

以上です。できるだけわかりやすくまとめたつもりですが、不明な点があったら、遠慮なく質問してください。

■参考情報

今回の質問に関連した情報は、次のサイトでも読むことができます。

1)中畠先生の掲示板
http://mypage.odn.ne.jp/mypage/bbs.cgi?cmd=delete&id=nakahata&bbs_num=268

2)アルクの日本語Q&A
http://home.alc.co.jp/db/owa/jpn_npa?stage=2&sn=92

3)日本語オンラインの旧掲示板2
http://nihongo-online.jp/tree02/treebbs.cgi?kako=1&all=1912&s=1912


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