「からすると」と「にとって」の使い分け [コメントする]

「からすると」と「にとって」の使い分け


いあら さんのコメント
 (2003/12/30 17:17:22)

初めまして。質問があります。
スリーエーネットワーク「完全マスター2級」117Aの「からすると」を教えたいのですが、同じ本の中の11「にとって」との使い分けが分かりません。「にとって」の後ろには話者の判断や評価が来るのですが「からすると」も後ろに指定があるのでしょうか。


ただいま勉強中

Oyanagi さんのコメント
 (2004/01/26 01:51:54)

いあらさん、勉強部屋へようこそ。

この問題については、すでに日本語オンラインのほうで有意義な意見が寄せられていますが、すかっとする解決にはまだ至っていないようですね。

今週、過去ログには目をとおしてみたのですが、どうも既存の考え方に影響されすぎているのでは、と思っています。
さもなければ、既存の考え方を十分に理解していないか。

とにかく、この二つはちゃんと使い分けがされていることは確かですね。現に、私がこの文章の最後に「この使い分けは非常に興味深いものがある」と言いたいときに、(1)と(2)を同じ意味で使うということはありませんからね。

(1)私にとって・・・
(2)私からすれば・・・

それから、否定はしませんが、私は「私からして」という言い方にはかなり違和感を感じます。昔は使っていたのでしょうが。
「する」には「見る」「言う」「判断する」のような意味が入っているから、理屈の上ではそういう言い方があってもいいんですけどね。
ただ、「〜からして」には、「口の聞き方からして気に食わない」という例示の用法があるので、「私からして」とか「山田さんからして」という言い方がそのような用法を惹起して、違和感を感じるのかもしれません。

使い分けということでは、『日本語表現文型』(アルク)に次のような記述があるので、引用しておきます。核心をついているのではと思うのですが、もう少し丁寧に説明できなかと思案しているところです。

ちなみに、この本では、どちらの表現も「格助詞の働きをするもの」という章の「1 資格・立場・状態・視点を示す」というグループに入っています。

(= )の部分はOyanagiが注として挿入した部分です。

******引用開始*******
これら(=「〜からして」などの例文を指す。)は、他の事物に対して働きかけを行うニュアンスがあるため、受け手意識の強い「にとって」とは置き換えにくい。可能なのは、人物を受けて、かつ比較の意識が希薄な場合に限られ、ここおでは、第六例「良介は・・・・」(=「良介は・・・・朝子から見れば、呆れるばかりの貪欲さであった。)だけとなる。

******引用終了*******

ということで、もう少し、勉強させてもらうことにします。


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