尊敬表現 「お〜になる」が作れない動詞 [コメントする]

尊敬表現 「お〜になる」が作れない動詞


とまとま さんのコメント
 (2003/10/29 19:58:53)

はじめまして。
今年の4月から日本語教師をしております。新米です。

今度尊敬表現の「お〜になる」を教えることになりました。
この文型で使えない動詞というものには何か法則があるのでしょうか。
「お寝になります」は「おやすみになります」ですよね。
どうして「寝る」という動詞は使えないのでしょうか。
ご回答よろしくお願いします。


菊 さんのコメント
 (2003/10/30 20:30:49)

とまとまさん、こんにちは。

「お〜になる」の尊敬表現の作り方ですが、「指導書」に
よると、
1.一音節の動詞、ne-masu, i-masu, mi-masuなどには
用いられない。
2.動詞の3グループ(来ます、勉強します、など)は
「漢語」からできたことばが多いので、「お」ではなく、
「ご」を用いることが多い。

ということなんですが、わたしはOyanagiさんのようにうまく説明できませんので、ご参考まで。


「敬語再入門」から

saburoo さんのコメント
 (2003/11/01 00:44:54)

こんにちは。

「日本語オンライン」のほうにも同じ質問があり、以下のことを書きました。解説はかなりはしょって引用しています。原本をぜひ参照してください。


菊地康人「敬語再入門」丸善ライブラリー p.26「お/ご〜になる」といえない語 から。

1 〜部分が一拍の場合や、言い換え形がある場合
 A 一拍で、言い換え形(対応する特定形)がある場合
   する・見る・着る・寝る・来る・いる(居る)
   煮る(言い換え形はない)
  ただし、「お出になる」は言える
 B 二拍だが、言い換え形がある場合
   くれる 食べる 言う 行く 死ぬ 飲む
  (「お食べになる」は使う人もいるが「召し上がる」のほうが「無難」)

2 外来語や擬態語・擬音語
   メモする・はらはらする など
  (「メモなさる(される)・はらはらなさる(される)」

3 意味的・文体的・慣習的な理由でナル敬語が(「お/ご」を冠することが)なじまない語
 A 意味的によくない内容
    ぼける (会社が)つぶれる・倒産する・失敗する など
    (「倒産なさる」「失敗なさる」)
 B 文体的になじまない俗語
    こける・バテる など

 C 慣習的にナル敬語が(「お/ご」が)なじまない語
    ねじる・ほどく・運転する・運動する・営業する・実験する・優勝する など
  これは理屈で説けないだけに、慣れない人には最も厄介かもしれない

 D 謙譲語
    申す など

この本は、私の知る範囲では、最もよくできた敬語の参考書です。
お勧めします。

saburoo


勉強になります

Oyanagi さんのコメント
 (2003/11/01 02:01:52)

saburooさん、参考書の紹介をありがとうございます。

こういう情報は本当に助かります。
この本は名前は知っていましたが、持っていなかったので、さっそく入手したいと思います。

音韻的な要素、そして意味の面で「言葉は経済的」に運用されているものだなと考えさせられます。

※愚痴※
本スレッドと直接は関係ありませんが、アルクの掲示板で(もう二年前のことですが)「お〜する」と言えない語について意見がかわされたことがあります。貴重なログだったのですが、もう「消滅してしまいました」本当に残念なことです。


保存過去ログ

きんちょ さんのコメント
 (2003/11/01 08:55:50 -
E-Mail Web)

 こんにちは。

 アルクの掲示板ですが,わたしの投稿は保存してあります。参考までに。

http://www.chuwol.com/iitai/6533.htm


リンクじゃなかったんですね

Oyanagi さんのコメント
 (2003/11/01 12:18:48)

きんちょさん、こんにちは。

さっそくホームページに飛んで、内容を確認しました。
あれを作られたときは、アルクの掲示板の「検索」機能で自分の名前を入れて、ヒットしたものを保存して、そのままリンクをはった状態で公開しているだけかなと思ったんですが、ログ自体を保存していたんですね。
さすがです。早いうちから手を打っておいて(?)

私は自分が投稿したものは、お礼のようなレス以外はだいたいワープロソフトに入っているので、自分の考察を振り返ることはできるのですが、他の人の発言は、スレッドによってはダウンして保存しているのもあるのですが、そうでないものをあります。
(この「お〜する」はたまたま全発言をダウンしてありました。ラッキー!)

でも、きんちょさんのだけでも保存されているとわかりちょっと嬉しいです。
今後「文法情報リンクデータベース」に登録させていただこうと思います。その時にはまた改めてリンクのお願いをさせていただきますね。
-------------------------
例の「お〜する」のスレッドがあるのは2001年の過去ログですので、下にそのインデクスのページをリンクしておきますね。(知りたい人もいると思うので)

このスレッドは、# 07173 (01/04/13)に始まり、#7192の発言まで続いたものです。
きんちょさんの過去ログでは、
#7174,#7176,#7182,#7191,#7192
がそれに関するログです。

2001年分のインデクスのページ(きんちょさんのサイト)


『いかのあし』検索

きんちょ さんのコメント
 (2003/11/01 14:53:24 -
E-Mail Web)

 わたしのサイトにサイト内検索をかけるために検索機をつけたのですが,コンテンツの量が おおすぎて つかえなくなってしまいました。

でも,以下のURLは自宅サーバーなので 時間は かかりますが,完全な検索が可能です。

ただし,わたしの自宅PCがネットに つながっていて,動的IPの設定が されているときに かぎります。また,保安上のつごうにより,検索結果から直接には,検索サイトを表示できません。(パスワードによるアクセス制限をしています。)
検索結果のURLの あたまの

http://chuwol.zive.net/cside/public_html/

の部分を

http://chuwol.com/

に かきかえると,おなじページが表示されますので,ご利用ください。

『いかのあし』自宅サーバー 検索ページ


ありがとうございました。

とまとま さんのコメント
 (2003/11/02 15:09:41)

ご回答いただきありがとうございました。
敬語は、使うのも難しいのに、
ましてや、教えるなんて。。。って感じです。

「お〜なります」の練習でも、
つい、
「お休みになられましたか」なんて、言ってしまいそうで、
こらえるのに大変でした。

これを機に、本当に正しい敬語が使えるように、
勉強したいと思います。


お休みになられましたか

きんちょ さんのコメント
 (2003/11/02 20:05:05 -
E-Mail Web)

 とまとまさん,はじめまして。

 ほかの かたの意見も きいてみたいところですが,わたしは「お休みになられましたか」というのは文法的な まちがいではないと おもいます。

 「お休みになる」という かたちも,それに「られる」をつけることも,尊敬語にするための 文法的な てつづきなわけで,その結果 えられた「お休みになられましたか」というのは たぶん文法的な かたちなんだと おもうんですね。

 たぶん,とまとまさんは,「二重敬語は よくない」と いうことをきいて,自戒されているのだろうと おもうのですが,二重敬語が よくないというときの「よくない」というのは文法的に まちがった かたちだということなのではなく,文法的に つくられる かたちだからこそ,それが際限なく つかわれて敬語の かたちが ますます複雑になることは のぞましくないという言語政策の立案者の見解が しめされた ものだと おもうんです。いってみれば,文法が ちがうというのとは別の基準で,たとえば,上品か下品かと いったような基準に てらして,二重敬語は さけたほうが よいと いわれているのだと おもいます。

もちろん,文法的な基準であれ,それ以外の基準であれ,日本語教師としては ただしいとされている日本語に忠実で あるほうが よいというのなら,そういう かんがえかたも あるでしょうが,その一方で,かならずしも ただしいと される かたちが自然な日本語であるとは かぎらないということも あると おもいます。もし,この いいかたが とまとまさんの なかから自然に でてくる敬語の かたちなのであれば,その事実も 事実として みとめておいて よいのではないかと おもうのですが,いかがでしょうか。

なお,ここでの議論とは別に,「お休みになられましたか」は,「お休みになれましたか」という可能の意味で つかわれる可能性が あります。「なられる」で可能の かたちをつくるのは古風ですが,敬語ということをかんがえると バランスからいって ありうる選択ではないかと おもいます。


二重敬語の恐怖

とまとま さんのコメント
 (2003/11/04 17:20:23)

きんちょさん、ありがとうございます。

私が学生の時、大学の先生は、私が二重敬語を使うと、
「まあ、お下品」といってからかうのでした。
先生(男性)は、私が「〜へ行かれましたか」との問いかけに対しても、「頭がいかれた」というほうに解釈して、からかうのでした。
その頃、多分二重敬語はいけないと思うようになったというか、気づかされたのだと思います。今思えば。(後者の例は関係ありませんが)。

形の正しい不自然な日本語、ありますよね。
学生の解答にいつも悩まされます。

自分が正しいと思う基準と、使っている言葉の事実と、
うまく調和させたいと思います。


う〜ん。。

きんちょ さんのコメント
 (2003/11/04 21:32:41 -
E-Mail Web)

 とまとまさん,こんにちは。

 とまとまさんに さからうわけではないのですが,つぎつぎと あたらしい問題が提起されてしまっているように おもわれます。

 「〜へ行かれましたか」の「行かれる」というのは,すくなくとも『二重』敬語では ありませんよね。

 わたしは,これを不可とする理由が わかりません。まあ,「いらっしゃいましたか」をつかってほしいということなのであれば,この大学の先生の心情も理解は できるのですが。


言葉足らずでした

とまとま さんのコメント
 (2003/11/05 16:35:58)

すみません。
言葉足らずでした。
「いかれる」のほうは、先生も、訂正の意味ではなく、
ただ、笑いをとりたかったのです。
いわゆるおやじギャグでしょうか。
センスが感じられませんが。。。(^_^;)
そんな先生だったのです。

すみません。単なる学生時代のエピソードを載せて、
混乱させてしまいました。
ごめんなさい。


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