「花」と「華」 [コメントする]

「花」と「華」


過去ログ(管理人) さんのコメント
 (2003/10/16 14:16:04)

※これは過去ログを整理したものです。(管理人)

No.742
投稿時間:03/06/16(Mon) 21:54
投稿者名:MOMOSAN
Eメール:m102924@chukai.ne.jp
URL :
タイトル:花と華

1:「花」と「華」の違い
友人が【諸橋・蒲田{新漢和辞典}によると「花」という漢字は六
朝時代に、草花を表すために華と区別して作られた】と書いていまし
た。
これが真とすれば、花は後で作られた漢字、さてなんの為区別する
必要があったのでしょうか?
興味惹かれます。
それで中国の「国語辞典」とでもいうべき{新華詞典}{現代漢語
詞典}「花」と「華」を見てみました。
「華」をみると、
{新華詞典}商務印書館1980年には
(5)(古)又同”花” 例 朝華夕捨
{現代漢語詞典}商務印書館1987年にも
(古)又同”花”
とあり英語FLOWER爐琉嫐では、中国では古くは「華」には「花」
の意味があったようです。
「古くは」とは何時頃の時代を指すのでしょうか?私には解りませ
ん。
以上「華」と「花」の相違に就き更に詳しく知りたいのです。
2:”いけばな”を日中辞典でみると、”生花””挿花”とありま
す。
このことから、「いけばな」は”生花”を訓読みした「外来語」で
はないかと推定するのですが、
如何でしょう?

No.759
投稿時間:03/06/22(Sun) 17:09
投稿者名:Oyanagi
Eメール:oyanagi@tky2.3web.ne.jp
URL :
タイトル:調べてみましたが・・・

MOMOSAN、こんにちは。管理人のOyanagiです。やっと時間がとれたので、近くの図書館に行って調べた結果を報告しておきます。
このあと、その道に詳しい方からの投稿があればいいのですが。

> 1:「花」と「華」の違い
> 友人が【諸橋・蒲田{新漢和辞典}によると「花」という漢字は六
> 朝時代に、草花を表すために華と区別して作られた】と書いていまし
> た。
> これが真とすれば、花は後で作られた漢字、さてなんの為区別する
> 必要があったのでしょうか?
> 興味惹かれます。

『字統』白川静(平凡社)による「華」の解説を引用しておきます。
この記述からも、「花」は「華」のあとに作られたことが説明されていますが、なんのために「花」という漢字を作ったのかには触れていません。でも、興味深いことが書かれています。
********引用開始***********
(前略)
のちにこの字の形声時として花が作られた。北魏の大武帝の始光二年(425年)、新字千余を作ったことがあり、そのときのものであろうとされている。古くはすべて華の字を用いる。また花が作られたのちにおいても、たとえば華麗・華美・精華・中華・華族などのときには、花を用いることはない。代字としての形声が作られたのちにも、花はなおその慣用を保っている字である。象形字とその形声字との間にはしばしばそのような関係のものがあり、原と源のような繁簡の字、疏と疎のような別体の字の間にも、同様の関係が認められることが多い。
****************************
前略の部分には「華」が会意ではなく象形字であるという説明が書かれています。簡単に書くと、元々は草冠のない字で象形字だったのが、あとで「艸」を上に加えたということです。そして、その象形字からつくられた形声字が「花」ということですね。

> 「古くは」とは何時頃の時代を指すのでしょうか?私には解りません。
> 以上「華」と「花」の相違に就き更に詳しく知りたいのです。

私は漢字の知識に乏しいので、字引きで調べた範囲でしか書けませんが、「古くは」というのは、MOMOSANが引用したものと私が引用したものはほぼ同時期だと考えられますから、その頃だと考えていいのではないでしょうか。正確には分かっていないようですけど。

> 2:”いけばな”を日中辞典でみると、”生花””挿花”とありま
> す。
> このことから、「いけばな」は”生花”を訓読みした「外来語」で
> はないかと推定するのですが、
> 如何でしょう?

生け花のほうもとんと知識がないので、下記のウェブサイトと平凡社の百科事典の「いけばな」の項を参考にしました。

→「華道義塾(歴史・古書)」
  http://members.jcom.home.ne.jp/kadougijyuku/rekisi_frame.htm
→「池坊の歴史」
  http://www.ikenobo.jp/japanese/e-books/history/index.html

「生け花(いけばな)」は現在、花を器に<挿す><立てる><生ける>という作業により飾ることを総称してい使いますが、これは「生け花」の歴史からみて決して古いことではないようです。

なにぶん門外漢なので、書かれている内容を理解するのもおぼつかないのですが、私なりにまとめると次のようになります。
下の【いけばな】と言う用語は現在、生け花と総称されるものを指します。その用語が実際に使われていたというわけではありません。
「 」の名称がその当時の名称です。

             総称として「花」が使われていた
                   ↓
室町時代 :「立花(たてはな)」
          ↓
安土桃山
〜江戸時代:「立花(りっか)」     「抛入花(なげいればな)」
      ※【いけばな】の完成(池坊) ※立花のような形式を定めない自由な【いけばな】として

                       ↓
                    「いけばな」=「生花」「挿花」「活花」
                     ※総称としての【いけばな】ではなく、一つの様式を表す

            ↓          ↓
             総称としての【いけばな】

このような歴史を考えると、【生け花】のことを中国語で”生花””挿花”と言うからといって、その生花を訓読みした外来語だと判断ができるでしょうか? 和語で「いけばな」と称した時期(江戸時代)には、その表記が上のように「生花」「挿花」「活花」の3つが使われたようですが、これが「いけばな」という用語が先だと考えれば、「外来語」といは言えませんね。

平凡社の百科事典によれば、中国の仏教伝来による「供花(くげ)」の発想と、日本古来の「(神の)依代としての草花」とは異なるものだとあり、「立花」が生まれたことについて、次のうな記述があります。
******引用開始********
(前略)初期の立花は、飾る花とはいいながら聖性をもった一瓶の花とみなされていて、中国の挿花とはちがって依代的な花への神聖感がうかがえるのは特徴といえ
**********************
個人的には、日本で独自に発展した【いけばな】が、中国の「生花」の訓読みだとは思えないのですが、実際はどうなのかはわかりません。中国で実際の「生花」や「挿花」と呼ばれるものがどのようなものを指していて、それが、どのていど歴史のあるものかどうなのかも知りたいですね。文化の流入とともに、言葉も一緒にということはよくあることですが、この【いけばな】についてはそうではないように思います。実際はどうなのか御存じの方がいましたら、教えていただけますでしょうか。

蛇足ですが、平凡社の百科事典も、これを見にいった図書館の分類ラベルも「華道」ではなく「花道」を使っていました。私の記憶では中学や高校では「華道部」と書いていたような・・・。部の時はそうなのでしょうか。

No.771
投稿時間:03/06/27(Fri) 18:28
投稿者名:inuyama
Eメール:tinuyama@hotmail.com
URL :
タイトル:「生花」について

MOMOSANさん、Oyanagiさん、こんにちは。

> > 2:”いけばな”を日中辞典でみると、”生花””挿花”とありま
> > す。
> > このことから、「いけばな」は”生花”を訓読みした「外来語」で
> > はないかと推定するのですが、
> > 如何でしょう?

 詳しいことはわかりませんので、あくまで参考程度に・・・。

 台湾人の知人数人に、中国語で「生花」とはどういう意味なのか聞いてみたところ、
「そういう中国語はない」という答えが返ってきました!(?)。

日本語でいう「いけばな」なら、「挿花」という言い方が普通だ、
とのこと。

しかし、日本語の知識がある者同士が話す場合なら、「日本語での漢字
表記は『生花』だ」ということを伝えるために、「生花」と言うことも
あるかもしれないが、普通の人にはわからないだろう、とのこと。

ですから、辞書での「生花」というのは、中国語から日本語への
外来語ではなく、逆に、日本語から中国語への外来語と考えられる
かもしれません・・・。

最近聞いた話なんですが、「手に入れる」という意味の「入手」
という日本語がありますよね。この「入手」という言葉は、
中国語にはないものだそうなのですが、日本のアニメ・漫画に興味を
持つ人たちが集るネットの掲示板などでは、「DVD 入手」などと
いった形で、中国語の文章の中にこの単語を平気で混ぜて使う人が
いるそうです。(この言葉が今後、広まるかどうかはともかく・・・)
こういうのも、日本語から中国語に入った外来語でしょう。
過去にも、いろいろありますよね。

「生花」については、あくまで台湾での「中国語」の使われ方ですし
自分が聞いた人は、言葉にも生花にも特に興味を持っていない「普通
の人」なので、詳しいことはわかりませんが・・・。

No.786
投稿時間:03/07/14(Mon) 04:57
投稿者名:MOMOSAN
Eメール:m102924@chukai.ne.jp
URL :
タイトル:Re: 「生花」について

Oyanagiさん、inuyamaさんこんにちは。興味深く読ませてもらいました。
ありがとうございました。
「ハナ」の表記を辞書で調べました。
現代中国語では「花」は口語、「葩」「英」は文語、「華」は古語(六朝時代以前は「華」がハナ、六朝時代に漢字「花」{「華」の俗字とも}誕生、以降「華」「花」を混用、現代では「花」)。
古事記では「波那」万葉では「波奈」とあります。
「いけばな」か「はないけ」か。
前者は中国語表現、後者は日本語表現と思いますが如何でしょう?
「物知りと」言っても「知り物」とは大和言葉で言わないのでは?
この語順規則について教わりたいです。
朝鮮語では「ハナ挿し」のようです。
「入手」は和製漢字か?
中国語辞典に出ているのもあり、出ていないのもありました。
{漢語外来詞詞典」(上海辞書出版社1984)}には出ていません。
「イケバナ」は日中辞典では、「生花・挿花」とあっても中国語辞典にはinuyamaさんご指摘のとおり見当たりません。


コメントする


なまえメール
WWW
タイトル
コメント
参考
リンク
ページ名
URL


[HOME] [TOP] [HELP] [FIND]

Mie-BBS v2.13 by Saiey