過去ログ(管理人) さんのコメント
(2003/10/16 14:01:47)
※これは過去ログを整理したものです。(管理人)
No.733
投稿時間:03/05/29(Thu) 01:25
投稿者名:lily
Eメール:lily8310@softhome.net
URL :
タイトル:日本語の誤用例について
はじめまして、Lilyと申します。日本語専攻の外国人学生です、よろしくおねがいします。
日本語の誤用例について、教えていただけますか。
1、気分が悪くて休ませてください。
2、日曜日は私が信子さんと一緒に映画を見に行きました。
3、風が入るために窓を開けた。
4、このお菓子はおいしいらしいですね。
上記の文はいずれも非文とされますが、どうしてですか。
No.736
投稿時間:03/05/31(Sat) 23:56
投稿者名:Oyanagi
Eメール:
URL :
タイトル:Re: 日本語の誤用例について
(注:この記事は過去ログの整理にあたり分割しました。管理人2003年10月)
Lilyさん、こんにちは。管理人のOyanagiです。
日本語専攻ということですので、大学の先生にも聞ける環境かと思いますが、私の考えを少し書いておきます。参考にしてください。
> 日本語の誤用例について、教えていただけますか。
> 1、気分が悪くて休ませてください。
> 2、日曜日は私が信子さんと一緒に映画を見に行きました。
> 3、風が入るために窓を開けた。
> 4、このお菓子はおいしいらしいですね。
> 上記の文はいずれも非文とされますが、どうしてですか。
3 目的・目標を表す「〜ため(に」と「〜よう(に)」の使い方についての問題ですね。
■規則■
目的を表す「ため」は、その前に“意志を表す”動詞を使います。
例)車を買うため(に)、お金をためる。
映画を見るため(に)、切符を買った。
つまり、「買おう」「見よう」と考えて(=目的をもって)、お金をためたり、切符を買うわけです。
「よう」は、「ため」と似ていますが、一緒に使う動詞(の形)が違います。その前には“意志が入らない”動詞(の形)を使います。
このような動詞(の形)には、次のようなものがあります。
例)風が入るよう(に)、窓を開けた。 <意志動詞ではない>
かぜをひかないよう(に)、暖かくして寝た。<ナイ形>
車を買えるよう(に)、お金をためる。<可能形>
注)<自他動詞>のペアがある場合、他動詞のほうは<意志動詞>で、自動詞のほうが<無意志動詞>です。
「入る」には、この二つの動詞の用法があります。
(1)風が入る。<意志動詞ではない>
(2)人が(部屋に)入る。<意志動詞>
ですから、(1)の場合には、「よう」を使って、「風が入るように窓をあけた」と言います。
「ため」を使う場合には、他動詞の「入れる」を使います。「風を入れるために、窓を開けた」。
(2)の場合は、意志動詞ですから、「ため」を使って、次のような文ができます。「中に入るために、許可をもらいました」
このように、「よう」は目的というより、「(努力)目標」といったほうがいいかもしれません。
「窓を開ければ、風が入るようになる」と考えられるので、「窓を開ける」というわけですね。つまり、そう(=目標)なるように、努力してみる(=何かしてみる)というわけです。必ずそうなるとは限りません。
注)他にも「主語」が同じが違うかという問題も関係してきますが、ここではふれません。