「〜ル時」の時間の幅 [コメントする]

「〜ル時」の時間の幅


過去ログ(管理人) さんのコメント
 (2003/10/16 11:39:13)

※これは過去ログを整理したものです。(管理人)

No.728
投稿時間:03/05/24(Sat) 16:56
投稿者名:かえる
Eメール:
URL :
タイトル:「〜とき」について

「〜とき」を初級学習者に教える際についての質問です(みんなの日本語L23)。
「来る」「行く」「帰る」「送る」などの移動動詞が
「〜とき」の前に来る場合です。
「日本へ来るとき帽子を買いました」というのは日本へ来る前(国で)という意味と、
日本へ来る途中(例:飛行機の経由地で)の意味がありますよね。
その意味の「前」と「途中」はどのように見分けたらいいのでしょうか。
「途中」も「前」も「日本へ来る前」と一緒くたに説明してしまえば、
簡単ですが、関連の問題集などをみていると「途中」という意味もきちんと説明しておかないと解けない問題もありました。
初級学習者が混乱してしまいそうな気がします。
日本人でしたら、文脈でわかりそうな気がしますが外国人には
難しいのではないでしょうか。
この課ははじめて教えるので、学習者の理解度もわからず悩んでいます。
どなたか経験のある方、教えていただけますか。

No.729
投稿時間:03/05/25(Sun) 23:44
投稿者名:Oyanagi
Eメール:oyanagi@tky2.3web.ne.jp
URL :
タイトル:確認したいこと

かえるさん、こんにちは。管理人のOyanagiです。

移動動詞に「とき」が来る場合の解釈については、かえるさんが考えたとおりだと思います。それで、疑問に思われている点について考える前に、確認にしておきたいことがあります。

> 「途中」も「前」も「日本へ来る前」と一緒くたに説明してしまえば、簡単ですが、関連の問題集などをみていると「途中」という意味もきちんと説明しておかないと解けない問題もありました。

この問題が実際にどのようなものなのかを「引用」してもらえますか。
それがわからないと、次の点について考えることができません。

> 初級学習者が混乱してしまいそうな気がします。
> 日本人でしたら、文脈でわかりそうな気がしますが外国人には
> 難しいのではないでしょうか。

それでは、よろしくお願いします。

No.730
投稿時間:03/05/26(Mon) 17:41
投稿者名:かえる
Eメール:
URL :
タイトル:Re: 確認したいこと

返信ありがとうございます。

>関連の問題集などをみていると「途中」という意味もきちんと説明しておかないと解けない問題もありました。

すみません。ちょっと大げさな言い方をしました。
「途中」という意味は明確で、どう説明しようかなと思っていたのですが、初級学生にも意味が簡単に理解できるものばかりでした。
「日本へ来るときだれと来ましたか」というのは家から空港までなのか、機内でなのか、と思いましたが、いずれにせよ「途中」というのは明確ですから問題がありませんでした。
「日本へ(来る)とき、日本の飛行機で来ました」「国へ帰るとき日本の飛行機で帰ります」等も「途中」の意味も明確ですね。
「会社へ来るとき部長に会いました」というのも会社に来る前すなわち自分のうちに部長がいるわけがありませんから道中というのがわかります。
ということで、問題集の件は撤回していただけますでしょうか。
 私が恐れているのは前回書いたとおり「日本へ来るとき帽子を買いました」という文で学生からどこで買ったか質問が出るはずだということです。
練習や導入でこのテの文は避けて通ることができないと思っています。
「日本へ来るとき((経由の)ハワイで)帽子を買いました」「東京へ行くとき新幹線で友達に会いました」などと「ハワイで」「電車で」等必ず明確にわかる言葉をそえないと学習者も理解できないのではないかと思い、練習のときにこの類の言葉をいれたほうがいいのか考えています。
私ももう少し考えてみます。

No.731
投稿時間:03/05/26(Mon) 23:59
投稿者名:Oyanagi
Eメール:oyanagi@tky2.3web.ne.jp
URL :
タイトル:むしろ・・・

かえるさん、こんにちは。

> 私が恐れているのは前回書いたとおり「日本へ来るとき帽子を買いました」という文で学生からどこで買ったか質問が出るはずだということです。
> 練習や導入でこのテの文は避けて通ることができないと思っています。

この部分がいまひとつ理解できないのですが、かえるさんの質問の意図とを読み間違えているかもしれません。その場合には、遠慮なくまたご投稿ください。

「日本へ来るとき帽子を買いました」という文が「練習や導入で避けて通ることができない」と思っているとのことですが、そうだとして、何が問題なのでしょうか? かえるさんが、投稿の始めに処理されているように、この文も処理すればいいと思うのですが。それらと違って、解釈が曖昧になるのが問題だとお考えであれば、次のように考えてみてはどうでしょうか?

移動動詞で曖昧が生じるというのをあまりネガティブに捉える必要はないでしょう。要は次のように、「幅」があり、「ル形」と「タ形」が<非過去>と<過去>の対立ではないということを理解させればいいのではないでしょうか。
その「幅」の一体どの部分で出来事が起きたのかというのは、あくまでも解釈の問題であり、文法点を理解させる上で問題になることではないと思います。
  
      「行く」「来る」「帰る」
 移動開始点            移動終了点
   |───────────────→|
     <〜ルとき>          <〜タとき>
   |   ※「幅」がある      |

> 「日本へ来るとき((経由の)ハワイで)帽子を買いました」「東京へ行くとき新幹線で友達に会いました」などと「ハワイで」「電車で」等必ず明確にわかる言葉をそえないと学習者も理解できないのではないかと思い、練習のときにこの類の言葉をいれたほうがいいのか考えています。

言葉を入れないと理解できないのではと心配するのは、少しおかしいと思います。
理解させるべきことは、「ルとき」でどの部分を指すのかであって、その「幅」のどの部分かを理解させることではありません。
もちろん入れされることには問題ないと思いますが、入れなければ「自然な文ではない」ということではありませんよね。むしろ、二段階で質問をして、理解しているかを確認するほうが有益かと思います。
「幅」の部分にはいろいろな場面、時点があるわけですからね。

質問1「いつ友達に会いましたか」
答え1「学校に行くときに会いました」
質問2「どこで会いましたか」
答え2「駅で会いました」

必要なら、この後、他の学生にふって、
教師「金さんは?」
学生「金さんは、学校に行くとき、駅で友達に会いました」
などと文を作らせていもいいでしょう。

要は、「ル形」と「タ形」の対立であり、「ル形」の場合には到達するまでの「幅」があることを理解させることだと思います。
その「幅」のどの地点かがわかるように文を作ることはその次に考えるべきことだと思いますが、いかがでしょうか。

蛇足ですが、移動動詞に準じて、移動をともなう動詞(位置変化動詞)の指導も同様に考えて、<ル形>と<タ形>の対立を指導すればいいでしょう。
・お風呂に入ルとき、〜します/しました
・電車に乗ルとき、〜します/しました
などです。
「行く」「来る」「帰る」ほどの<幅>はありませんが、それでも、ル形のほうには、その位置変化が成立するまでの<幅>の部分がありますから、“いつ”それをする/したのかをしっかり理解させ、そして、理解を確認するために“どこで”それをする/したのかを質問したり、文にしてみたりすればいいでしょう。


No.734
投稿時間:03/05/29(Thu) 17:26
投稿者名:かえる
Eメール:
URL :
タイトル:ありがとうございました

授業が無事終わりました。
おおやなぎ先生のいうように「るとき」は「幅が広い」という意味で
進めていったところ、学習者には問題なく入ったようです。
どうもありがとうございました。
ここは学習者には難しいようですね。難行しましたが、
最後は学習者も納得できたようでよかったです。
それでは、失礼いたします。


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