中級の会話の授業(『自然な日本語』) [コメントする]

中級の会話の授業(『自然な日本語』)


過去ログ(管理人) さんのコメント
 (2003/10/16 11:37:13)

※これは過去ログを整理したものです。(管理人)

No.719
投稿時間:03/05/10(Sat) 03:02
投稿者名:Oyanagi
Eメール:oyanagi@tky2.3web.ne.jp
URL :
タイトル:使える日本語へ

> 私は「自分で文型を分析する」ということをしてないんだなぁと思いました。新しい文型がでてきたら参考書で調べて、終わり。じっくり見ることがなかったように思います。

私はこの掲示板でのやりとりでしかゴンさんを知りませんが、「分析」などというと、何か仰々しく聞こえますが、「どんなふうに教えることが」学習者のためになるのかって考えいていけば、当然日本語をもっと観察するようになるし、言葉の仕組みを考えるようになると思うんです。

現場の教師は、研究者ではないのですから、やっぱり「どうすればもっとわかりやすく導入できるか、練習できるか」ってことから出発するのがいいと思うんです。それが「分析」と結びつくことで、車の両輪となって、学習者をぐいぐい引っ張っていけると思います。言うは易く、行うは難し、ですが、これからもがんばってください。

ところで、「自然な日本語」は生活のなかで使えるようになったほうがいい表現ばかりですが、授業という限られた時間のなかですべての表現について「使える」ようにすることはできません。

ゴンさんの学校では、教科書の練習(短文づくり)以外に、「使える」ようにする練習をしていますか?
私の学校では、2〜3課ごとに、学習した表現を2〜3つ選んで、それを実際に使えるように「会話練習」をしていました。このスレッドのテーマとは離れますが、もしよかったら教えて下さい。

No.721
投稿時間:03/05/12(Mon) 20:06
投稿者名:ゴン
Eメール:
URL :
タイトル:「使える」ようにする日本語

Oyanagiさん、こんにちは。私の学校と言うか、私自身、「使える」ようにする練習?というのは特にやってません。導入した際、ヒント文などを出して、会話を作らせる。それから2課分のテストはやっています。でも、文で書けても、実際どんな時どう使うか、生徒が理解しているのか把握するのは難しいですね。 生徒は勉強した文型は自分から一生懸命使おうとしています。(その日のうちに)それはとてもいいことだと思うので、その他の生徒にもがんばるよう言っています。 もしよろしければ、Oyanagiさんは、どのように「会話練習」をやっていたか、教えていただけませんでしょうか。よろしくお願いします。 

No.727
投稿時間:03/05/23(Fri) 21:05
投稿者名:Oyanagi
Eメール:
URL :
タイトル:会話の授業

ゴンさん、ご返事が遅くなり、申し訳ありません。

>もしよろしければ、Oyanagiさんは、どのように「会話練習」をやっていたか、教えていただけませんでしょうか。よろしくお願いします。

私が教えていたクラスでは、二課ごとに、会話で使えるようにするための時間を1時間とっていました。
■教材
 二課の中から「ぜひ使えるようになってほしい」表現を二つか三つ取り出して、それを使うための「場面」と「モデル会話(あまり長くないもの」を入れてプリントを作ります。
 モデル会話を読んで、目標の表現をどのように使うかを理解させます。
 そして、最後に練習のための「場面」を複数用意しておき、学習者がペアになって、会話を「作ります」

■会話の練習
 学習者はペアになって、与えられた場面で、(モデル会話を参考にして)自分たちで会話を「創作」してみます。
 教師は「創作」中に学習者をみてまわって、適宜アドバイスをします。
 最後に各ペアが「会話」を発表します。

※ペアによって、意欲的に話しを展開させる人、モデル会話をまねて無難に仕上げる人などいろいろですが、できるだけ、教師がこうしろああしととは言わずに自由に作らせて、発表させます。
このようにして、(しょせん教室活動という擬似的なものですが)頭で理解しているだけでなく、ある「場面」で「実践」してみることが大切ではないかと思います。

中級に入ってからは、「談話」レベルでの会話を少しずつできるように指導することが必要だと思います。
私の教えていた学校では、
(1)機能に焦点をあてた「会話練習」
(2)(自然な日本語のように)表現に焦点をあてた「会話練習」
の二つを大きな柱としてやっていました。

(1)は「断る」や「お願いする」のようなある目的を達するための談話の練習で、(2)は自分の伝えたい事柄をいかに上手に(つまり、「自然な日本語」で学習した表現を使って)表現できるかがポイントになります。

細かいことは省略しましたが、だいたいこんなふうに会話の授業をやってみました。もちろん、ペーパーの「自然な日本語」も定期テストを実施しました。

蛇足ですが、中級のはじめの3ヶ月は、上の1と2をしっかりやっておかないと、後で手当するのが大変です。学習者中心の授業というと聞こえはいいですが、「自由会話」が先行してしまうと、結局は学習者のためになりません。「自由」に会話をしてみる時間もとりながら、しっかりとしたカリキュラムで学習者の会話力(談話を組み立てる力)を身につけさせあげたらなと思います。

No.732
投稿時間:03/05/27(Tue) 21:20
投稿者名:ゴン
Eメール:
URL :
タイトル:なるほど!

Oyanagiさん、こんにちは。会話の授業について教えてくださってありがとうございました。授業の中で文作りを口頭でやらせていましたが、場面を設定してやらせるようなことはしてませんでした。文作りを口頭でやらせるというのは、例えば、「〜ついでに」の導入だったら、「コンビニに行くついでに〜」と教師が始めの文を言い、その後の文を考えさせる。。のレベルです。文を作れても、どんなとき使うのかが分からなければ困りますね。
 会話が使えるようにするための時間を設けるためには、教師自身の力がかなり必要かなとも思います。また、学校の進度の速さも関係してきますね。もし、時間に余裕があるときは、1度やってみたいと思います。
 ありがとうございました。

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