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「・・さい」「・・され」(仙高フ画賛での用例) スレッド削除
No.40-1 - 2011/08/29 (月) 12:07:55 - momoi
これくふて 茶のむさい
という仙高フ画賛があります。河合隼雄著『無意識の構造』中公新書45頁。
この「・・さい」は文法上どのように解釈すればよろしいでしょうか?
「のみんサイ」(方言でしょうか?)との表現は「のみなサイ」という軽い命令や勧誘のように思います。「・・してくだサイ」も似た響きを感じます。仙高フ別例で「これくふて 茶のむされ」と書かれたのをウエブでみました。
「・・さい」と併せて「・・され」について、文法的なご意見、ご指導賜りたく存じます。
 
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「のむさい」の追加情報 削除/引用
No.40-3 - 2011/09/28 (水) 13:22:35 - oyanagi◆t0YRevJB
昨日ようやく本を入手したので、ご指摘のページを確認しましたが、円相画賛も写真が掲載されており、「是くふて茶呑むさい」と書かれているようです。
次のサイトでその写真と本の記載が閲覧できます。
http://blog.livedoor.jp/mamacoya-source/archives/cat_110336.html

そこで改めてこの「〜さい」を考えると、はやり古典文法の「〜さい」と考えるのがいいのではないでしょうか。この助動詞も意味は「〜なさい」「〜てください」で、先に介した「〜さる」と同じです。辞書の記述ではこの「さい」は「さる」の命令形とも考えられると記述されています。(『古語林』大修館書店)

ただし、先の「〜さる」と同様に、「〜さい」も四段動詞には接続せずとあります。さらに「〜さる」は連用形に、「〜さい」は未然形に接続するとあります。それで「見さい」「開けさい」のような例が採録されています。
したがって助動詞の「〜さる」「〜さい」ではない可能性もありますが、接続形を気にせずにこの助動詞を「飲む」のような四段動詞にも使ったものかもしれません。

現代語では、「〜なさい」がありますが、これも動詞の連用形に接続するのでは普通は「飲みなさい」となります。(古文の「〜さる」「〜さい」と現代語の「〜なさる」「〜なさい」はもちろんお互いに関係があるでしょう。)
ということで、古典文法でも現代文法では(軽い)命令を表す助動詞だと考えると、接続する形が合わないことなります。

仙高ェ暮らしていた土地の方言(ではそのように言う)という可能性もありますが、これについてはよくわかりません。

ところで、インターネットで調べたところ、円相画賛にはもう一つ別のバージョンがあるようです。福岡市美術館で展示されたものです。
http://raskcolor.jugem.jp/?eid=592

「これくふて 御茶まひれ」

「まひれ」は「参る」の命令形だと思われますが、正しい旧仮名遣いは「まゐる」です。もし「参る」だとすると、「参る」には次のような意味があるようですから、ここでも「お茶を飲みなされ」のような意味になるのではないでしょうか。

===デジタル大辞泉より===
2 奉仕を受ける貴人の動作そのものを表すように変化した尊敬語。
@「食う」「飲む」の尊敬語。召し上がる。
「心地もまことに苦しければ、ものもつゆばかり―・らず」〈源・総角〉
========================

もしこれについては何か情報をお持ちの方がいらしゃったら書き込みをお願いします。

「さる」という助動詞では? 削除/引用
No.40-2 - 2011/09/03 (土) 00:14:53 - oyanagi◆t0YRevJB
momoiさん

こんにちは。HP管理人のoyanagiです。最近はHPの管理をまったくしておらず、ご利用の方には申し訳なく思っております。
さて、ご質問の件ですが、わたくしのほうでインターネットで調べてみると、仙高フ円相画賛には少なくとも二つあるようですね。一つは九州大学が所蔵している画で次のサイトから原画(写真)を見ることができます。(画像クリックで拡大図が見られます)
http://www.lib.kyushu-u.ac.jp/hp_db_f/sengai/index.htm
この画では「れくふて 茶のむされ」と書かれています。「これ」の「こ」がないのは、円の弧と関係があるようですが、これについては推測です。

またこれとは別にの出光美術館で開催された「仙拘ENGAI −禅とユーモア」展で展示されていたのは、次のもののようです。画の写真のコメントが書かれています。
http://www.azabu-jh.ed.jp/syuppan/ikin2010-11.pdf
この画では「これくふて茶のめ」と書かれているようです。

残念ながら河合隼雄著『無意識の構造』が手元になかったので「これくふて 茶のむさい」を確認しておりませんが、もしかしたらこのように描かれた画賛も存在するのかもしれませんが、誤植だったのかもしれません。あすにでも近所の図書館で確認してみます。版が新しいと訂正されていたりすることもありますからね。

そこで「のむされ」についてですが、古文は専門でないのでお役にたてる知識はないのですが、辞書を見るかぎり、助動詞の「さる」の命令形「され」ではないかと思います。ただ、辞書の記述によれば、四段動詞には接続しないようなので、「飲む」に接続して使われているのは誤用なのか、仙高フ生きた時代では普通だったのかはわかりません。この「され」であれば、現代語訳としては「飲みなされ」「飲みやがれ」のようになるのだろうと思います。第二の「のめ」は「飲め」でこれはそのとおり命令形ですね。
もし古文に詳しい方がいらっしゃったらフォローをお願いします。

※参考にした辞書
『古語林』大修館書店
『大辞泉』小学館

「・・さい」「・・され」(仙高フ画賛での用例) 削除/引用
No.40-1 - 2011/08/29 (月) 12:07:55 - momoi
これくふて 茶のむさい
という仙高フ画賛があります。河合隼雄著『無意識の構造』中公新書45頁。
この「・・さい」は文法上どのように解釈すればよろしいでしょうか?
「のみんサイ」(方言でしょうか?)との表現は「のみなサイ」という軽い命令や勧誘のように思います。「・・してくだサイ」も似た響きを感じます。仙高フ別例で「これくふて 茶のむされ」と書かれたのをウエブでみました。
「・・さい」と併せて「・・され」について、文法的なご意見、ご指導賜りたく存じます。
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