JapaneseStudyさん
こんにちは。HP管理人のoyanagiです。6月にいただいた質問にいまごろ返事を書くことになりました。最近はこのHPの管理を放っていたことを、反省しています。m(_ _)m
さて、すでに問題は解決していると思いますが、参考になりそうな情報を書いておきます。日本語を学習する人にも、教える人にも常に役に立つのが、庭三郎さん(ペンネーム)の『現代日本語文法概説』です。とても有名なサイトなのですでにご存じだったかもしれません。
トップページ:http://www.geocities.jp/niwasaburoo/index.html
この参考書の中の次の箇所が疑問を解くための内容が書かれていると思いますので、ぜひ参考になさってください。
http://www.geocities.jp/niwasaburoo/16gimongo.html#16.2
なお、類似した質問への回答が書かれている掲示板の書き込みが次のサイトで閲覧できますので、こちらも参考にされるといいと思います。
http://nihongo-online.jp/tree21/treebbs.cgi?kako=1&log=6978
私のほうからは簡単に。
『誰でも知らない(のか)』
↓
『誰も知らない(のか)』
のように言うのが普通でしょう。現代語では「何」と「誰」については「〜も」と「〜でも」を区別しています。「〜も」ほうは否定表現とともに使われ、「〜でも」のほうは肯定表現とともに使われます。ですから、「どの人もみんな・・・」というような肯定的な意味で使う場合なら「誰でも」を使います。
『誰でも知らない(のか)』(間違い)
↓
『誰でも知っていることだ』(正しい)
ややこしいのが「どれ」「どこ」「いつ」で、「〜も」を使った場合に必ずしも否定表現というわけではありません。このへんの事情は上に紹介したサイトの書き込みを参考になさってください。
ただし、「誰でも」がまったく「〜ない」と一緒に使えないのかというとそうではないようです。もちろん形だけみれば「ない」がある場合なら問題はありません。「誰でもいい」の「いい」のかわりに「かまわない」を使って「誰でもかわない」というのは問題ありません。それ以外にも、用例を観察してみると、「〜たくない」のような表現では比較的使われやすいようです。
例)そんな嫌な仕事は、だれでもやりたくない。
※規範的には「だれもやりたくない」
上の例のような文の場合は「だれでも【やりたくないと】思う」というような意味がベースにあるので、「だれでも・・・と思う」でそれほど違和感がないのかもしれませんね。
蛇足ですが、ネット上の日本語を "誰でも知らない"で検索するとかなりの件数がヒットしますが、よく見ると、「誰でも<知らないうちに>人を傷つけている」のように修飾関係が異なるものも多数含まれているようです。それを差し引いても、「誰でも知らない」を使う人は私が想像していたより多いです。これが使い方の変化なのかどうかはきちんと調べてみないとわかりません。 |
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